折木温泉由来
江戸時代の中頃(元禄年間)のある日、折木村の猟師が、山からの帰り道、南沢の芽山まで来たとき、水湯の溜り場で、白鷺が何度となく水浴をし、やがて元気よく飛び立っていくのを見ました。
不思議に思って、そのことを仲間の猟師に話したところ、仲間の猟師も「以前、白鷺を見つけたので矢を射ったところ、足に当ったが、どこかに飛んで行ってしまった。貴方が見た白鷺は、恐らく私の射った矢傷を治すために水湯を浴びに来ていたのではないだろうか」といいました。
そこで猟師は、その水湯を汲んで来て風呂を焚き、近所の人たちにも入ってもらったところ、打ち身、切傷、のぼせ、血の道などに効能があることが分かり人々に喜ばれたとのことです。
この話は、明治2年に、時の磐前県庁に差し出した書類に書かれた「折木温泉由来」をまとめたものです。
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